2touch-ket

●酷評からスタート

「ガーゼ毛布を作ってほしい。既に販売されているガーゼ毛布とは違うものはできないか？」開発のきっかけは平成14年、得意先である寝具問屋様からのリクエストです。

パイル織物の織機でガーゼを織る？そんなことが出来るだろうか？

当初は大変困惑しましたが、それなら逆にパイル織を活かしたガーゼ毛布を作ってみよう、ガーゼとパイルが両方使える毛布があれば便利ではないかと考え、開発を始めました。

職人とともに機械と織り方と糸に工夫と試作を重ねて、何とか1枚の毛布で片面がガーゼ、反対の面がパイル＝２タッチケットが完成。季節や肌触りの好みで肌に当たるタッチを選べる便利なブランケットが出来たのです。

意気揚々と得意先に披露したところ・・・「お客様は、こんな分かりにくいものは買わない」と酷評を浴び、本当にガックリしました。

● 素材の知識・パイル織物の技術があればこそ

高野口は江戸時代からの綿織物産地です。私たちは綿という素材の特徴を熟知しています。そして当社が長年にわたり培ってきたパイル織物の技術が綿の良さを引き出し活かします。

●認めてくれたのは、生活者であるお客様

それでも、ある販売会社の目にとまり売り場に出してもらったところ、予想に反してドンドン売れていくのです。理由は・・・

①一年を通して快適に使えるのが便利。季節ごとの入替えの手間も省け
　収納スペースも不要。

②2枚縫い合わせの2タッチ毛布は重いが、1枚仕立てなので軽くて乾きも早い。

品質の良さを認めて下さったのは言うまでもなく、それ以外にお客様が自身のライフスタイルに合っていると感じられたのだと思います。

住宅事情やライフスタイルの変化から、寝具に求められることも変化しており「そうそう、こんなのが欲しかった」という潜在ニーズを呼び起こしたのかもしれません。

●暮らしに寄り添うブランケットでありたい

開発当初の学びを忘れず、生活者がブランケットに求めることを考え進化を続けてきました。これからも変化する暮らしに寄り添う2タッチケットを作ってまいります。（もちろん他のシリーズも！）