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パイル織とは?種類や特徴を説明 【豆知識】

そもそもパイル織物ってどんなものでしょうか?
特徴や種類、よく似ている起毛織との違いについて説明します。また米阪パイルと世界的にも珍しい産地・高野口で作られる織物を紹介します。

目次

1 ・パイル織物

パイル(pile:英語表記)は織物の表面をおおう柔らかいループ(輪奈)や毛羽(けば)あるいは毛房(けぶさ)のことです。そして織物の片面または両面に、ループまたは毛房を織り出したものをパイル織物、または添毛織物といいます。

普通、織物はたて糸とよこ糸で作られますが、さらにパイルとなる糸を織り込み、それを立ち上がらせた立体的な織物を作るので、高い技術と多くの工程が必要になります。江戸時代から木綿織物が盛んだった地域を中心に、明治時代に入って飛躍的に発達しました。

種類

大きくは、パイルの形状により輪状になっているループと、ループの先端を切ったカットの2タイプに分けられます。高野口地域ではカットタイプのみが織られています。代表的なパイル織物は、洋服などに使われるベルベット、コーデュロイ(コール天)や誰もが良く知るタオル、じゅうたん、毛布、そして電車やバスの座席に張られているモケットなど。普段あまり気にして見ることはないですが、暮らしや社会の様々な場面で使われているポピュラーな織物といえるかもしれません。

パイル織物の種類

特徴

パイルによって生まれる他にはない特徴を持っています。

・ふわふわと柔らかく、かつサラサラとした滑らかな肌触り。

・表面積が多くなり吸水性がよく、発散性があるので蒸れにくい

・平滑な生地に比べ、保つ空気が多くなるので保温性がある

・見た目のボリューム感よりも軽い

・パイルが抜けにくいのでホコリが出にくく、耐久性がある(丈夫です!)

2・起毛織物との違い

起毛織物をご存知でしょうか? 下に並べてみましたので見比べてください。

パイル織物は織り工程のなかでパイルを作る立体的な織物なのに対し、起毛織物は平滑な織物を針金起毛機(西洋アザミの実を使うこともある)にかけて繊維を掻き起こしたもの、つまり織物を後から起毛加工をしたものです。カットタイプのパイル織物と似ており、両者は同じと思っている人も多いと思われます。
じつは作り方が全く違います。表面を覆う毛羽の様子に注目してください。

起毛織とパイル織物の比較
起毛織物とパイル織物の構造の違い・説明図

ふわっと柔らかく、触った瞬間から暖かさを感じる織物で、毛布や冬のコート生地として使われることが多いです。起毛加工の後、さらに毛羽の長さや方向を整えるなどの工程を経て完成品となりますが、細い繊維が切れやすく、摩擦に弱いなどのデメリットも生じてしまうのだとか。一見、似ているようでも作り方が違うと特徴や性質も変わる、繊維製品の奥深いところですね。

3・米阪パイル織物で作られる織物

パイル織物は起毛織物に比べると、価格が高めになりがち。それでも私たちは「たとえ手間とコストがかかっても、心地よくて使いやすい丈夫な製品をお客様に届ける」というポリシーを頑固に守り、開発の手を止めず作り続けています。ここで代表的なものとその特徴をご紹介しましょう。

ブランケット


ブランケット(blanket)は辞書には毛布、ケットそして一面に覆うもの、と書かれています。
米阪パイル織物がめざすものは、まさにこの「一面に覆うもの」としてのブランケット。冬用寝具としての毛布だけではなく、毎日の暮らしの様々なシーンでの使用を想定し、お客様に提案できるよう開発しています。

両面パイル織

織物の表・裏の両面にパイルがある。パイルの密度や長さを調節することで冬はもちろん、 夏にも使えるブランケットを作ることができる。 例)karu-ket

両面パイル織

片面パイル織/片面ガーゼ織

織物の片面にのみパイルがあり、もう片面は柔らかいガーゼ織り。通気性が高く、お好みや 季節によって肌に当たる面を使い分けることができるので一年中使える。

片面パイル織・片面ガーゼ

インナーパイル織

表・裏面にパイルを出さず、中に織り込んでいる。ボリューム感があり通気性に優れ、吸水・速乾性が良い。汎用性が高い。 例)fuwa-ket

インナーパイル織

シュリンク織

伸び縮みする糸を織り込んだポコポコとした形状のブランケット。パイルだけでなく凸凹の中にも空気を含むため、程よい温かさが保たれる。見た目よりも軽く、ふわっとしたフィット感が心地よい。
例)mayu-ket

シュリンクパイル織

ハイブリッドパイル織

性質の異なる2種類の糸をパイル糸に使用。双方の優れた特徴が活きるように仕上げ工程で工夫を凝らしたもの。
例)SILK on-ket  (シルク×機能性マイクロファイバー)

ハイブリッドパイル織

モケット

電車やバス、高級自動車などの座席に張られるパイル織物。細いパイル糸が非常に密に織り出されています。ベルベットのように肌触りが良いうえに、ハードな使用状況(摩擦や紫外線など)にも耐える丈夫さを持つ超高品質織物。高密度パイルが車両の揺れで身体が滑るのを防ぐとされ、乗り物の歴史と共に長年にわたり使われてきました。
例)新幹線N700系グリーン車

モケット

例)moqueche(モケッシュ)
すぐれた機能性を持っているにもかかわらず、特定の用途にしか使われなくなったモケット生地を、もっと身近に使えるようにサコッシュに転用

モケットを使ったバッグ(サコッシュ)=モケッシュ

4・産地・高野口で作られるパイルファブリック

高野口地域は日本で唯一の『総合パイルファブリック産地』です。特殊な織機を持つ企業、染色工場、加工場が集まり様々なニーズに対応し企画開発もできるので「タオル以外のパイル生地なら何でも揃う」世界的にも珍しい産地です。が、この産地の真の強みは大量生産や価格に流されることなく、企業が独自の技術や加工方法を開発し付加価値を高めた❝品質❞だと、私たちは自負しています。

パイルファブリックと一口に言っても織物だけでなく編物もあり、その種類は様々です。
用途に注目してご紹介します。

パイル織物の様々な用途

・寝装寝具(毛布、シーツ、布団)

・インテリア(カーテン、ラグ、マット、椅子張り地、壁装)

・アパレル(紳士、婦人、子供、ファッション小物)

・車両関連(シート張生地)

・産業資材
 (工業用製品…液晶テレビパネル用のラビングクロス等)

・介護用品

・その他(生活雑貨、ぬいぐるみ)

(写真出典 )
●ものづくり和歌山 (和歌山県 商工観光労働部 企業政策局 企業振興課)
  https://www.wakayama-sangyo.com/monozukuri/
●紀州繊維工業協同組合HP  https://www.koyaguchi.com/

この種類の多さからも産地の努力と底力を感じて頂けるのではないでしょうか?
高野口でパイル織物業が始まってから約150年、企業おのおのが個性を伸ばすことで競合することなく共栄してきました。これからもこの精神を次世代に繋いでいきたいと考えています。

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